○概要
石棺帝人大阪研究センター敷地内にあり、もとは径約23m、高さ約8mの平地に高く盛られた古墳で、封土は長い年月で小さくなっている。 封土の中央に、南向きの立派な横穴式の石室があり、三島地方最大の巨石古墳である。石室は花崗岩の自然石を用いて矩形に造られ、規模は玄室長約6.97ｍ、幅約2.4ｍ、高さ約3.3ｍ、羨道の規模は、長さ約6.9ｍ、幅約1.7ｍ、高さ約1.7ｍ。玄室5枚、羨道5枚の天井石で覆っている。 側壁は三段に積まれ、最下段は大きい石を垂直に立て、2段目からは少し内側に傾斜し、3段目になるにしたがい空間を狭くするように造られている。玄室内には形式の異なる石棺が2基安置されている。 奥にある石棺は、家形組合式石棺で、蓋・両側石・底石の6石の凝灰岩からなり、身の長さ1.89ｍ、幅約1.26ｍ、高さ約0.9ｍ、蓋の長さ2.19ｍ、高さ0.16ｍの大きさで、蓋には前後と左右に2個ずつ計6個の突起がついている。 羨道近くにある石棺は、凝灰岩製で家の形をした刳抜いた家型刳抜式石棺で、身に長さ2.07ｍ、幅0.87ｍ、高さ役0.69ｍ、蓋は厚さ0.3ｍの大きさで、蓋には前後に各1個の円形突起をつくり出している。 石室は明治15年（1882年）頃に発掘され、両棺とも朱が塗抹されていた。平成16年（2004年）、西方の隣接地で6世紀後半頃のものと考えられる横穴式石室（耳原西古墳）と、金製環や数多くのガラス玉が発見され、耳原古墳・鼻摺古墳と合わせて古墳群であったと考えられる。
○史跡指定
大阪府指定文化財史跡（平成6年12月12日指定）
所在地・交通アクセス
大阪府茨木市耳原3丁目（帝人（株）大阪研究センター内）
アクセス：阪急京都本線茨木市駅から、阪急バス「車作」行「耳原」下車、徒歩8分
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