2016年10月10日月曜日

大手前配水場高地区配水ポンプ場

大阪府庁本館の向い側、大阪城の堀端にある建物。昭和初期に建てられ、今も現役の大阪市役所水道局大手前配水場の高地区配水ポンプ場です。全面タイル張りで、レンガ積みのように、幅の違うタイルを交互に使い、アール・デコ調のデザインを感じさせる、王冠のような飾りがあります。設計は、関西を中心に多くの建築物の設計を手がけた宗兵蔵。現存する主な作品は旧帝国奈良博物館(1894年、奈良国立博物館)、旧柴島浄水場第一排水ポンプ場(1914年、水道記念館)、難波橋(1915年)、旧制灘中学校校舎(1929年、灘中学校・高等学校本館)、莫大小会館(1929年、メリヤス会館)、生駒時計店(1930年、生駒ビルジグ)などがあり、いずれも濃密な装飾を施したのが特徴です。この建物はさすがに公共設備のためか、やや控えめですが、細かなところに、彼らしさを出しています。鉄筋コンクリート造り、平屋建て、地下1階。
大手前配水場高地区配水喞筒場建設:1931(昭和6)年
設計:宗兵蔵(宗建築事務所)
施工:不明
所在地:大阪市中央区大阪城3-24

 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。