2016年12月7日水曜日

安倍寺塔刹柱礎石

安倍寺は、阿倍野区松崎町二丁目付近にあった奈良時代前期(掃くほうきの軒が藁・鬼瓦が出土した)の創建と考えられる寺である。この礎石(長さ2.07m、幅約1.5m、厚さ20㎝)は永く現地にあったが、ここ旧高津邸に移された。屋敷地は、後に大阪市に寄付され、天下茶屋公園になった。花崗岩の礎石には中央柱穴(直径61㎝、深さ13.5㎝)があり、その中には更に舎利穴(直径約10㎝、深さ約8㎝)が掘られている。市内における古代寺院の隆盛をしのばせる考古資料である。またここは「東海道中膝栗毛」にも登場する近江の是斎屋の一族が手広く薬屋を開いたところで、街道筋(紀州街道)に面していたこともあり繁盛した。
所在地:大阪府大阪市西成区岸里東1丁目16(天下茶屋公園)



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