藤次寺は、大阪市天王寺区生玉町にある、高野山真言宗の寺院。山号は如意山。
摂津国八十八箇所第19番札所
本尊・如意宝珠融通尊=(宝生如来)
脇侍・金剛幢菩薩・金剛宝菩薩・弘法大師・不動明王
縁日(毎月1日、11日、21日)
○沿革
藤次寺は弘仁年間(810年~824年)に藤原冬嗣の発願により、甥の、任瑞上人を開基とする。藤原家の安泰を願い建立された。藤原家を治める寺であるでゆえに、藤冶寺と称していたが、明治初年には、生玉十坊の一つである地蔵院を合併し、藤次寺と改称し、現在に至っている。藤原氏の祈願寺として、藤原氏一門より、深い帰依を受け栄えていたが、寺運の盛衰があった。慶長年間(1596年~1615年)に、加藤清正が大檀主となり、金堂、伽藍、堂宇などを建立した。広大な寺域(境内)を持ち、壮観であったと言う。中興憲遵阿闍梨の時には、如意宝珠融通尊への信仰が盛んになり、「大阪の融通さん」と称されて、多くの人々の信仰を集めている。 明和元年(1764年)、中興清範和上の時、九条尚実が家運長久を祈るため永代不易の祈願寺として改めて、旨辞を授けた。江戸時代末まで、九条家(五摂家の一つ。藤原兼実が祖。)の祈願寺であった。しかし、昭和20年(1945年)3月、戦災により藤次寺は全焼した。都市計画のために境内地の移転があった。昭和35年(1960年)に金堂、庫裡、寺務所が完成した。藤次寺の塀の前(山門近く)に、如意山 藤次寺、融通さんまいりと記された石碑がある。
○年中行事
如意宝珠融通尊 縁日(毎月1日、11日、21日)
節分祈願会毎年2月3日、もしくは、2月4日の節分の日
○アクセス
地下鉄谷町線・谷町九丁目駅 下車
所在地 大阪府大阪市天王寺区生玉町1-6
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