姫街道は、東海道見附宿(静岡県磐田市)と御油宿(愛知県豊川市)を結ぶ東海道の脇街道。浜名湖の北側、本坂峠を越える道で、本坂道、本坂街道、本坂通りとも言う。姫街道と呼ばれるようになったのは幕末からだが、名称の由来は、女性が多く利用したためとも、古いという意味の「ひね」の街道から変化したものともいわれる。東海道新居関所は、女性に対して特に取り調べが厳しいことで有名。徳川家康は、江戸への武器流入と江戸に人質として住まわせた、大名の妻たちの脱走を防ぐ為に関所を設置したと言われているが、新居関所では、『入り女』に対しても厳しい取り調べが行われていた。当時は男装して関所を抜けようと考える女性も多かったらしく、関所には、『女改め』と呼ばれる性別調べを専門に行う女性も常駐していたと言う。新居関所の執拗な取り調べを嫌った女性たちが、新居宿を避けて浜名湖の北側の陸路を通ることになったのが、東海道の脇往還『姫街道』の発祥と一般的には言われている。また、東海道舞阪宿・新居宿間の今切の渡しの今切を不吉として、女性が避けるようになったと言う説もあるが、文献として残っている訳ではない。ただ、実際に姫様の通行があったことは間違いない。他に、徳川吉宗の時代には、象が通行したという記録が残っている。
○宿場
見附宿(東海道に接続)
市野宿
┣浜松宿(東海道に接続)
気賀宿
三ケ日宿
嵩山宿
┣吉田宿(東海道に接続)
御油宿(東海道に接続)
東海道安間の一里塚から市野宿の手前に合流するルート、市野宿と気賀宿の中間の三方原追分に東海道浜松宿から合流するルート、姫街道和田辻から東海道吉田宿に合流するルートがある。
○関所
気賀関所
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