浄祐寺は大阪府大阪市北区にある日蓮宗の寺である。北の新地の遊女たちの信心を集めたのがこの浄祐寺。ここに遊女菊野をめぐって実際に起こった5 人殺傷事件の犠牲者の墓があります。この事件は、遊女が心変わりしない証拠に三味線に書いた「五大力」という文字を「三五大切」と書き換えたところから起こりました。墓には「五大力の墓」とあります。この事件をもとに歌舞伎の『五大力恋緘(ごだいりきこいのふうじめ)』が演じられ、評判をよびました。また、浄祐寺には赤穂浪士矢頭長助(やとうちょうすけ)、右衛門七(えもしち)父子の墓があります。長助は討入り前に死亡し、右衛門七が父の遺志をついで討入りを果たします。江戸へ向かうには右衛門七には路銀がなく、里人から借金をして出立します。このことを知った大石良雄が里人に借金を返済し、里人はのちに父子の墓を建てたということです。また新地には、淡路屋の遊女お初と心中して討入りを脱落した橋本平左衛門の話もあります。
所在地:大阪府大阪市北区堂島3-3-5
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。