2015年5月8日金曜日

住友銅吹所跡

住友家は伊予の国(現愛媛県)の別子銅山の開発にかかわり、住友銅吹所は、長堀通の埋立前にあった長堀川に面して、その南川岸の浜側に、1636(寛永13)年から1876(明治9)年まで操業していた。住友銅吹所は当時、日本の銅精練業の中心で、世界でも最大級の規模であった。1690(元禄3)年以降には、隣接して住友本家の住宅と本店が存在していた。住友銅吹所閉鎖後の跡地は、住友本家の邸宅と庭園になった。江戸時代を通じて、大阪は銅精練業の中心地で、銅は国内で通用する原料であると同時に、長崎からの主要な輸出品であった。そのため、生産は江戸時代の強い統制のもとで行われた。住友銅吹所の西側に隣接するビルの北側壁面には、銅吹所で行われた精練作業についての絵図の展示がある。ここで用いられていた何番武器と言う高度な技術が、長崎から江戸への道中、大阪を訪れたオランダ商館長たちを驚かせた様子が分かる。現在の敷地には南端に銅精練の窯跡が、東端には大正時代のビリヤード上が保存され、市民の憩いの場になっている。
所在地:大阪府大阪市中央区島之内1-6
最寄駅:大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線長堀橋駅・松屋町駅徒歩5分





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