慈願寺は、大阪府八尾市本町にある真宗大谷派の寺院である。
○歴史
弘安3年(1280年)、浄土真宗の開祖である親鸞の直弟子の24人のうちの一人、信願房法心が親鸞聖人の遺命により河内国久宝寺村に建立。
文明2年(1470年)、蓮如が久宝寺村にて布教活動を始めた時は慈願寺を本拠とした。
明応年間(1492~1501年)に「西証寺」(後の顕証寺)を建立し、久宝寺寺内町が形成されていく過程で、慈願寺は顕証寺の世話寺として貢献する。
江戸時代初期に、久宝寺寺内町を支配していた安井氏に対抗し、森本行誓ら17人の民衆が、当時荒地だった大和川右岸(現在の八尾市中心部)に移り住む。このとき慈願寺も十七人衆を支援したため破却され、八尾(現在の真宗大谷派八尾別院大信寺の南隣)に移り再建、八尾寺内町形成過程で建立された大信寺 (八尾御坊)の世話寺となる。
慶長7年(1602年)、本願寺が東西に分立する。その際に慈願寺は、「教如を十二代法主とする本願寺教団」(現、真宗大谷派)に属する。
万治3年(1660年)、現在地に移建。
文化11年(1814年)、本堂が火事で焼失。文化14年(1817年)再建される。
平成18年(2006年)、本堂、山門など境内の建築物が日本の登録有形文化財に登録された。
○文化財
登録有形文化財
本堂
鐘楼
太鼓楼
経蔵
手水屋
表門及び築地塀
脇門及び築地塀
八尾市指定文化財
慈願寺所蔵絵画資料
慈願寺文書
○行事
お逮夜市(おたいやいち)
毎月11日と27日に旧八尾寺内町一帯で開かれる露店市。27日は親鸞のお逮夜であるが、11日は信願房法心のお逮夜という説がある。
○所在地
大阪府八尾市本町3-5-5
○交通アクセス
近鉄大阪線 八尾駅から徒歩約10分
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