阿遅速雄神社は、大阪府大阪市鶴見区にある神社である。延喜式神名帳に記されている式内社で、旧社格は、郷社。江戸時代の頃は、八剣神社と称されていた。
○祭神
阿遅金且高日子根神(あぢすきたかひこね)を主祭神とする。
八劔大神(やつるぎだいじん)を配祀する。
○歴史
社伝によれば、祭神の阿遅金且高日子根神は摂津国に降臨し土地を拓き、民に農耕の業を授けたと伝わる。この地の守護神として祀られたという。起源は、668年(天智天皇7年)に発生した草薙剣盗難事件の際、新羅の僧・道行が草薙剣を持って船で新羅に逃げ帰る時、突然の嵐に巻き込まれ、これを神罰と恐れをなして、途中の河口に放り投げられ、その後、草薙剣は里人により拾われ、この神社に一時納められたのが創始と伝わる。そして、草薙剣は無事に熱田神宮に返還されたと伝わる。明治時代に浪速鉄道(現:片町線)建設の折に現在地に遷座した。現在も例祭日には熱田神宮より宮司か神職が参拝、熱田神宮の例祭日には、当社の宮司などが参列する慣習が現在も続いている。
○境内
社殿 - 本殿は流造銅板葺となっている。
お陰灯篭 - 大阪市内に残る1基のみの灯篭。
大阪府指定天然記念物となっているクスノキがある。
・末社
相殿社
大將軍社
稻荷社
護國社
○主な祭礼
夏祭宵宮:7月17日
夏祭:7月18日
例大祭:10月20日、21日
○交通アクセス
JR学研都市線・JRおおさか東線 放出駅から東へ200m
○所在地
大阪府大阪市鶴見区放出東3-31-18
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