碓氷関所は、上野国の中山道の松井田宿と坂本宿の間にあった関所である。江戸時代、箱根関所とともに最も重要な関所とされた。現在の群馬県安中市松井田町にある。その跡地は、群馬県指定文化財に指定されている。
○沿革
関所のおこりは、昌泰2年(899年)醍醐天皇の時代、盗賊を取り締まるために碓氷坂に設けられたのが初見である。江戸期における関所は、もともと中世に関長原(現・安中市松井田横川関長)に関所が置かれていた場所の近くに仮番所が作られた。より地形的に堅固な上横川に関所が作られ、宝永5年(1708年)7月に碓氷関所と称した。関所の警固は、元和2年(1616年)井伊直勝が任命されたのが始まりで、代々安中藩主が務めていた。番頭2名、平番3名、同心5名、中間4名、箱番4名、女改め1名が詰めていた。街道東西にそれぞれ門があり、東門を安中藩が、西門は幕府所轄であり「天下門」と呼ばれた。1869年(明治2年)の太政官布告により他の関所とともに廃止された。
○史跡指定
1955年(昭和30年)1月14日、群馬県指定文化財に指定された。1959年(昭和34年)1月、東京大学教授工学博士藤島亥治郎設計により柱や門など当時の部材を使って東門が復元された。ただし、当時の場所ではなく、番所の跡に復元された。当時の関所の建物は現存しない。域内に碓氷関史料館がある(見学要予約、平日のみ)。
おじぎ石-ここで旅人が役人におじきをして通行手形を差し出して通行の許可を受けたところ。
○所在地
群馬県安中市松井田町横川
JR信越本線横川駅徒歩5分。
碓氷峠鉄道文化むらのぶんかむら駅を出たトロッコ列車は、関所前に停車し、テープにより関所のアナウンスがある。
○催事
毎年5月第2日曜日、「安政の遠足」が行われる日に、同時に関所祭りが催される。
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