東高野街道とは、かつて京都から高野山への参詣道として用いられた街道。
○概要
数ある高野街道のうち、いちばん東側に位置する道筋。八幡(京都府八幡市)で京街道 (大坂街道) と別れ、河内国の東部を通り、長野(大阪府河内長野市)で西高野街道と合流し、 以南は高野街道として紀見峠、橋本、高野山へ至る。いつ頃に形成されたかは定かでない。既存の集落を経ず、出来るだけ直線になるように通されており、自然発生的に形成された道ではなく、計画に基づいて建設された古代道路であると言われている。 淀川水系の河川や、かつて存在した巨大な河内湖(深野池)周辺の湿地帯を避けて生駒山地の麓を通り、河内国府(現在の藤井寺市)付近で大和川を越えると石川の左岸に沿って通った。 平安時代には駅が設置され、京と河内国府を結ぶ官道としても重要であったとされる。その後は官道としての重要性は薄れたものの、仏教信仰の一般化に伴い、高野山参りが盛んになると参拝道として賑わうようになった。現在では、府道長尾八幡線、枚方バイパス、府道枚方交野寝屋川線、府道枚方富田林泉佐野線と国道170号(旧道)各道の大半に相当または平行する。
○経由地(主な施設・旧跡)
・京都府八幡市
八幡 (京街道 (大坂街道)分岐点、石清水八幡宮)
洞ヶ峠
・大阪府枚方市
田口 (出屋敷交差点付近)
・交野市
郡津 (京阪交野線郡津駅)
・寝屋川市
国守
・四條畷市
中野 (清滝街道と交差)
・大東市
野崎 (野崎観音)
中垣内 (中垣内越道と交差)
東大阪市
石切 (石切剣箭神社)
豊浦 (暗越奈良街道と交差)
瓢箪山 (瓢箪山稲荷神社)
・八尾市
楽音寺 (十三街道と交差)
恩智 (恩智神社)
・柏原市
安堂
・藤井寺市
船橋 (新大和橋、船橋の渡船)
国府 (河内国府所在地、長尾街道・竜田越奈良街道交点)
道明寺(道明寺天満宮)
・羽曳野市
誉田 (誉田八幡宮)
古市 (竹内街道と交差)
・富田林市
富田林寺内町
甲田 (錦織神社)
・河内長野市
長野 (西高野街道と合流)
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