2015年1月8日木曜日

西宮神社

西宮神社は、兵庫県西宮市にある神社である。日本に約3500社ある、えびす神社の総本社(名称:「えびす宮総本社」)である。地元では「西宮のえべっさん」と呼ばれる。なお、戎信仰については、えびすを蛭子と同一視する説の他にもいくつかの説が存在する。
○祭神
えびす大神(西宮大神・蛭児命) - 第一殿・主祭神。
天照大御神-第二殿
大国主大神-第二殿
須佐之男大神-第三殿
祭神の蛭児命は伊弉諾岐命と伊弉諾美命との間に生まれた最初の子である。しかし不具であったため葦の舟に入れて流され、子の数には数えられなかった。ここまでは記紀神話に書かれている内容であり、その後の蛭児命がどうなったかは書かれていない。当社の社伝では、蛭児命は西宮に漂着し、「夷三郎殿」と称されて海を司る神として祀られたという。
○歴史
・起源
創建時期は不明だが、延喜式内社の「大国主西神社」に同定する説がある。現在、境内末社の大国主西神社が式内社とされているが、後述のように西宮神社自体を本来の式内大国主西神社とする説もある。だが延喜式神名帳では菟原郡となっており、西宮神社がある武庫郡ではなく、西宮神社にせよ現在の大国主西神社にせよ、式内社とするには一致しない。ただし武庫郡と菟原郡の境界は西宮神社の約200m西側を流れる夙川でありこの河道の変遷により古代は菟原郡に所属したとする説もある。式内大国主西神社との関係がいずれとしても、平安時代には廣田神社の境外摂社であり「浜の南宮」または「南宮社」という名であった。廣田神社と神祇伯の白川伯王家との関係から頻繁に白川家の参詣を受けており、既に篤く信仰されていたことが記録に残っている。平安時代末期、廣田神社の摂社として「夷」の名が初めて文献にあらわれるようになる。そのためこの頃から戎信仰が興ったとの説がある(同時期の梁塵秘抄にも、諏訪大社、南宮大社、敢国神社と共に、廣田神社の末社が南宮とされている)。この南宮が現在の西宮神社のことであり、廣田神社の境外摂社である「南宮神社」が現在でも西宮神社の境内にあるのはその名残りである。
・名称
「西宮」という名称の起源について以下のように諸説ある。
1.えびす神を最初に祀ったと伝わる鳴尾や古代の先進地域である津門から見て「西の方の宮」という説
2.京都から見て貴族の崇敬篤き廣田神社を含む神社群を指して「西宮」と称していたが、戎信仰の隆盛と共に戎社を「西宮」と限定して呼ぶに至ったという説
3.「西宮」とは上述の延喜式内社の大国主西神社の事を指すとの説
・中世・近世
神人として人形繰りの芸能集団「傀儡師」が境内の北隣に居住しており、全国を巡回し、えびす神の人形繰りを行って神徳を説いたことにより、えびす信仰が全国に広まった。境内に祀られる百太夫神は傀儡師の神である。中世に商業機構が発展すると、海・漁業の神としてだけでなく、商売の神としても信仰されるようになった。江戸時代には、徳川家綱により本殿が再建され、また、全国に頒布していたえびす神の神像札の版権を幕府から得て、隆盛した。
・近代以降
明治3年、西宮神社は『摂津志』などの記載により「大国主西神社」と改称した(現在のえびす神は大国主であるとする説も古代からあった)。明治7年6月、大国主西神社(現・西宮神社は)県社に列格した。この頃、境内末社の大己貴社を大国主西神社であるとする説が挙がり、教部省は同年8月に大国主西神社(現・西宮神社)の県社指定を取り消した上で、同年11月、大国主西神社を西宮神社に、大己貴社を大国主西神社に改称して、共に県社に指定した。西宮神社からは大己貴社は元々不動堂であって本来の式内社・大国主西神社ではなく今回の改称は誤った説に基づくものと上申したが教部省からは(本来の大国主西神社の所在が判明するまでという条件付きではあったが)上申は拒否された。戦後も改称問題は放置され、そのまま現在に至っている。
・十日えびす
毎年1月10日前後の3日間で行われる十日えびす(戎)では、開門神事福男選び、大マグロの奉納、有馬温泉献湯式などの行事とともに、800軒を越える屋台が軒を連ね、開催三日間で百万人を超える参拝者で賑わう。
日程
1月9日-宵えびす有馬温泉献湯式 宵宮祭
1月10日-本えびす十日えびす大祭開門神事福男選び
1月11日-残り福
○交通
阪神電気鉄道本線西宮駅より南西方向徒歩約5分
西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線(JR神戸線)さくら夙川駅より南東方向徒歩約8分
なお、十日えびすの時期には、阪急電鉄伊丹線伊丹駅・JR神戸線西宮駅・阪急神戸線西宮北口駅から臨時バスが運行される。
○所在地
兵庫県西宮市社家町1番17号
○例祭
9月22日
○主な神事
十日戎
おこしや祭
誓文祭
http://nishinomiya-ebisu.com/index.html













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