泉布観は、大阪市の大川沿いにある大阪府で現存する最古の洋風建築。国の重要文化財。
1871年(明治4年)に造幣寮(現在の造幣局)の応接所として建設された。設計者はトーマス・ウォートルス。完成の翌年に明治天皇が行幸し、貨幣を意味する「泉布」と館を意味する「観」から泉布観と命名。明治天皇自身も3回も訪れ、皇族や外国の要人を数多く迎えた。
1917年(大正6年)には大阪市に移管され、1956年(昭和31年)には国の重要文化財に指定された。1962年~1964年(昭和37年~39年)には保存のために補修工事が施された。
現在は、毎年春分の日前後にのみ一般公開されている。
旧造幣寮鋳造所正面玄関(旧 ユースアートギャラリー)が隣接。
国産の煉瓦造りの2階建てで、「ヴェランダ・コロニアル」という形式。建物の外周には花崗岩の柱が「トスカナ式」という形態で立っている。
内装も美しく、天井が高く、シャンデリアが設置されている。2階の部屋には楕円形の暖炉が設置されていて、床にはタイル張りのようにみえるペンキで描かれた市松模様がある。また、玉座の間もある。なお、トイレは水洗式だった。
現在の部屋の内装は1908年(明治41年)の施されたものが残っている。
所在地:大阪市北区天満橋1丁目
アクセス
国道1号(曽根崎通) 桜宮橋(銀橋)西詰すぐ
JR東西線 大阪城北詰駅または大阪天満宮駅下車
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