売布神社は、兵庫県宝塚市にある神社である。式内社で、旧社格は郷社。旧川辺郡米谷村(まいたにむら)の産土神。 正式には旧字体を用い「賣布神社」と記す
○祭神
下照姫神(高比売神)を主祭神とし、天稚彦神を配祀する。一帯は物部氏一族の若湯坐連(わかゆえのむらじ)が拠点としていた地であり、本来の祭神は若湯坐連の祖である意富売布連[1](おおめふのむらじ)と見られる。
○歴史
推古天皇18年(605年)の創建と伝える。下照姫神は当地の里人が飢えと寒さで困窮しているのを愁い、稲を植え麻を紡ぎ布を織ることを教え、その後豊かになった里人が下照姫神を祀ったという伝承が残る。 米谷村の由来もこの伝承にちなみ、米種(まいたね)か売布谷(めふたに)が転訛したといわれている。延喜式神名帳では小社に列格している。中世以降、貴布禰神社や貴布禰明神(貴船大明神)と称していたが、元文元年(1736年)、寺社奉行大岡忠相より地誌編纂を命じられた並河誠所の調査によって当社が式内・売布神社に比定され、以降は売布神社と称するようになった。明治6年(1873年)、郷社に列格した。
○社殿・境内
本殿は桧皮葺流造で、文化13年(1816年)の建立。兵庫県南部地震で被災、修復された。
末社は、豊玉神社、稲荷社、市杵島比売命(弁才天)。
○例祭
10月18日・19日に行われるだんじり祭は八坂神社(宝塚市清荒神)と共催で、米谷東(売布、米谷)、米谷西(清荒神)の2基の地車が宮入りする。
○文化財
1736年に立てられた「賣布社」の標石と、4,100m2の社叢が宝塚市文化財に指定されている。
○所在地・交通
兵庫県宝塚市売布山手町1-1
阪急宝塚線売布神社駅から徒歩5分
○例祭
10月19日
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