2012年3月6日火曜日

土佐稲荷神社

土佐稲荷神社は、大阪府大阪市西区にある神社である。旧社格は郷社。稲荷神として宇賀御魂大神を祀る。
○歴史
創建の由緒は不詳であるが、長堀川畔の土佐藩蔵屋敷に古くから鎮座していた。天正年間の創建とも、明和7年に伏見稲荷を勧請したものとも伝わる。享保2年(1717年)、藩主山内豊隆が社殿を造営して蔵屋敷の鎮守社とし、一般の参拝を許した。以来、山内家は参勤交代で大坂を通る際には必ず当社に参拝し、社殿の修繕は藩費で行われた。1868年のフランス兵殺傷事件の折、明治政府がフランス公使ロッシュの要求を容れて20名が切腹することになり、29名の者が、この神社で、籤を引いて決め、翌日堺の妙国寺へ護送されたという(堺事件)。明治初年、土佐藩蔵屋敷とともに当社は岩崎弥太郎に譲り渡された。岩崎弥太郎は当地で事業を営み、三菱の発祥の地となる。岩崎弥太郎は社殿の造替を行い、郷社に列格した。第二次大戦の大阪大空襲で社殿をほぼ全焼した。灯籠などが焼けこげているのは、その名残である。
○施設
境内は江戸時代より桜の名所としても有名で、宝井其角の「明星や桜定めぬ山かつら」の句碑がある。境内の桜は大阪大空襲で全焼したが、戦後、若木が植えられ、桜の名所として復活した。神社の東側に岩崎弥太郎の邸宅跡を示す碑がある。神紋には三菱グループを表す「スリーダイヤ」が入っており、三菱グループを構成する多くの企業が神社を囲む玉垣を寄進している。第12代横綱陣幕久五郎が寄進した狛狐が現存する。
○交通アクセス
大阪市営地下鉄千日前線西長堀駅
○所在地
大阪府大阪市西区北堀江4-9
○例祭
3月20日・10月12日





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