如願寺は、大阪市平野区喜連 にある 真言宗御室派の仏教寺院。 山号は霊峰山。本尊は聖観世音菩薩である。
○歴史
「住吉の東一里許に喜連村というあり、河内の境なり。昔は河内に属して石葉、河内国伎人郷とある処なるを久礼(くれ)を訛って喜連というなり」と古事記伝にも出てくる古い地名である。如願寺も当初は「喜連寺」として創建された。用明天皇(585年)の時代、聖徳太子が仏法興隆の地として当寺を建てたと言われている。西には阿弥陀寺、東に弥勒寺、南に薬師如来をまつる湯谷寺、その他別院として橋本寺・松本寺・善法寺・高野寺をようする大伽藍であったという。その後 堂宇は縮小したが、230年後の 弘仁8年(817年)、弘法大師が高野山巡錫のみぎり、この霊場に詣で、その衰退を悲嘆され、御杖を立てそれが朽ちないうちに再建の願いを立て上京し、勅許を蒙って来てみると杖は植木の如くなっていた。弘仁11年、諸堂を再建し、この時「如願寺」と寺名を改めた。弘法大師は、脇士不動明王・毘沙門天を御自作安置し、鎮守堂を建立したという。大永年間(1521年)以後、兵火震災にあい、諸堂は消失した。現在の本堂は享保年間(1716年)に再建されたものである。
○境内
本堂 - 本尊として聖観世音菩薩像(毎年8月9-10日に開扉)を安置する。本堂内右手には小野篁作の地蔵尊がまつられ、左手には十一面観音菩薩、歓喜天像がまつられている。
弥勒殿 - 弥勒菩薩像を安置する。
不動尊
地蔵尊
如願寺聖地
永代供養墓(めもりあるぷらざ)
○文化財
大阪府有形文化財 ---- 聖観世音菩薩 (本尊)
平安前期の作で、欅材の一木彫成。普段は厨子の扉は閉じられている。ご開帳は、8月9日-10日。
右手は与願印、左手は後補の蓮蕾を持し胸の高さまで上げている。右手の指端と腕の関節から手掌までの部分は後補であるほかは、平安前期の末に作られた現状を止めている。
昭和46年、大阪府有形文化財に指定。
○年中行事
8月9・10日本尊聖観世音菩薩のご開扉
8月23・24日 地蔵盆
○札所 [編集]摂津国三十三ヶ所第32番札所
摂津国八十八箇所第37番札所
○御詠歌
まいるより のりのみのりを くれはでら すぎゆくみちも たのもしきかな
○交通アクセス
大阪市営地下鉄谷町線喜連瓜破駅から徒歩約10分
○所在地
〒547-0027 大阪市平野区喜連6-1-38
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