中京郵便局は、京都府京都市中京区にある郵便局。民営化前の分類では集配普通郵便局であった。
○概要
1871年(明治4年)の郵便制度発足時に、東京、大阪と共に設けられた郵便役所を前身としており、日本で最も歴史のある郵便局の一つである。
○局舎
設計:逓信省、施工:安藤組
1902年(明治35年)に建設されたネオルネサンス様式、赤レンガ造りの美しい外観が特徴である。当局の面している三条通のこの一帯は、京都文化博物館別館や日本生命京都三条ビルなど、明治期以来の近代建築が多く残っていることで知られ、京都市から「歴史的界隈景観地区」に指定されている。また本局舎は京都市登録有形文化財であり「景観重要建築物」として指定もされている。1973年(昭和48年)には改築計画が発表され、1974年(昭和49年)に一旦は局舎の取壊しが決定したが、反対運動などもあり、最終的には、外壁を残したままで内部のみを新築する建築手法(ファサード保存)を用いて改築された。この手法は、歴史的建造物の保存などを目的として多く用いられているが、この中京郵便局舎が日本で最初の実施例である。1998年(平成10年)には建設省(当時)により、公共建築百選に選定されている。
○沿革
1871年4月20日(明治4年3月1日)-日本の近代郵便制度の創設とともに西京(さいきょう)郵便役所として開設。
1875年(明治8年)
1月1日-京都郵便局(一等)となる。翌日より為替取扱を開始。
10月2日-貯金取扱を開始。
1885年(明治18年)9月-電信取扱を開始。
1887年(明治20年)4月1日-京都郵便局と京都電信局が合併し、京都郵便電信局となる。
1902年(明治35年 -赤れんが造り2階建の局舎を新築。
1903年(明治36年)4月1日-京都電話交換局と合併し、京都郵便局となる。
1949年(昭和24年)2月1日-中京郵便局に改称。
1978年(昭和53年)5月-外壁を残して、内装を新築。
1993年(平成5年)7月1日-外国通貨の両替および旅行小切手の売買に関する業務取扱を開始。
2007年(平成19年)10月1日-民営化に伴い、併設された郵便事業中京支店に集配・ゆうゆう窓口業務などを移管。
2012年(平成24年)10月1日-日本郵便株式会社の発足に伴い、郵便事業中京支店を中京郵便局に統合。
住所:〒604-8799 京都府京都市中京区三条通東洞院東入菱屋町30
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