2013年11月10日日曜日

能勢妙見山

能勢妙見山は、大阪府豊能郡能勢町にある日蓮宗の霊場。妙見山の山頂付近にある。
○概要
大辞林や大辞泉によれば能勢妙見堂(のせみょうげんどう)、また神仏習合時代の名残で境内入口に鳥居があることなどから、能勢妙見宮(のせみょうげんぐう)との通称もある。正式には無漏山眞如寺 境外仏堂 能勢妙見山と言い、能勢町地黄にある真如寺の境外仏堂である。境外仏堂とは飛び地境内にある仏堂の意だが、本寺の真如寺よりもはるかに多くの参詣者を集めており、関西地区における日蓮宗の寺院等においては重要な位置を占める。開山以来、真如寺住職が併せて受持していたが、宗教団体法の規定に基づき、1941年(昭和16年)に真如寺所属の仏堂となった。
○歴史
妙見山の山頂には行基の建立を伝える為楽山大空寺があった。鎌倉時代に入ると源満仲を祖とする能勢氏が領主となりその地に妙見菩薩を祀ったとされる。その後、江戸時代初期に当時の領主能勢頼次の帰依を受けた日乾(後の日蓮宗総本山である身延山久遠寺二十一世)の手によって新たな妙見菩薩像が彫られ、大空寺趾に建立した仏堂に祀ったのが現在の能勢妙見山である。その後、能勢氏の外護のもと多くの参詣者が当寺を訪れるようになり「能勢の妙見さん」として近畿のみならず全国的に名が知られるようになった。当時の賑わいは落語の不精の代参からもうかがい知れる。江戸中期には能勢氏の江戸の下屋敷に能勢妙見山東京別院が建立され、火伏札である「能勢の黒札」は火事の多かった江戸の町で大いに流行した。能勢妙見山東京別院は坂本龍馬や勝海舟親子も通っていたことで知られており、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」でも能勢妙見山東京別院が紹介された。
○信徒会館「星嶺」
山頂付近には「星嶺」という、当山の紋章をかたどった信徒会館が建てられており、2階の礼拝堂は床が全てガラス張りという仏教の礼拝堂とは思えない構造となっている。中の売店には以前は簡易郵便局も併設されていた。以前の簡易郵便局の業務委託先は能勢妙見山だったが、郵政民営化直前の2007年5月2日限りで一時閉鎖扱いとなった。その後2009年6月29日に、境内の北側にある特定郵便局であった元・妙見山郵便局の局舎にて委託者を変更して再開した。
○交通・アクセス
当寺への参道として能勢街道が、大阪市から池田市を経て当山まで古くから通じていた。また、能勢電鉄も元々は当山への参詣用に敷設されたものだった。現在の妙見山へのアクセスはケーブル・リフトが一般的だが、最盛期にはバスでの利用が一般的だった。現在でも、阪急梅田からの場合、バスの方が安く速いが本数が少ないのが難点である。
能勢電鉄妙見線の妙見口駅から徒歩約30分または阪急バスでケーブル前停留所で、妙見ケーブル黒川駅へ。その後、妙見ケーブル・妙見リフトを乗継ぎ、徒歩300mで鳥居前へ。
阪急電鉄宝塚線の池田駅から阪急バスで妙見山上停留所(バス停は鳥居前に有り。日曜・祝日の2往復のみで、途中の余野・東能勢中学校前停留所での乗り換えが必要。正月三が日は臨時直行便を運転。)
○正月三が日
初日の出や初詣などで、大晦日から三が日にかけて例年非常に多くの人が訪れる。そのため通常と異なる交通規制やこの時期のみ利用できる公共交通機関があるので事前に調べておくことがすすめられる。
周辺のJR、阪急電鉄、能勢電鉄、妙見ケーブル、妙見リフトは終日運行している。(大晦日~元旦)
また、能勢電鉄妙見口駅から妙見ケーブル黒川駅までは通常徒歩かタクシーのみだが、この時期のみ阪急バスが運行している。
野間峠バス停(妙見荘交差点)~清滝口交差点(清滝バス停すぐ)間が路線バス以外通行止めとなるため、車の場合はバイパス経由のルートのみとなる。
妙見山頂へ向かう主だった道路が通行止にされたり一方通行にされることがある。
○所在地
大阪府豊能郡能勢町野間中661
http://www.myoken.org/

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